介護員の記録は、沢山の残存”機能”や残存”能力”を見つける宝箱
専門職に生活状況の情報を
【パス】出しすることで他職種と協働介護する
機会が増える
介護・介助場面は、日常を積み重ねて「利用者の生活」という重要な情報となる。
介護員は沢山の情報を蓄積することが出来る「スペシャリスト」
介護員は”時系列の情報”を積み重ねていくことが出来るスペシャリストです。
- 医療・健康面として医師や看護師への情報
- リハビリ面として療法士に伝える日常場面での情報
- 相談員などに伝える家族関係などの情報
どれも専門職の情報を持っていますが、「日々の生活状況」に関する情報を積み重ねていくことが出来る量は圧倒的です。
ケアプランを作成する”司令塔”はケアマネ、指示書を管理するのが医師ですが、生活状況での変化に関して気付いたことを周囲に相談や報告をする事が出来る「パサー」として活躍できます。
そして、優れた”司令塔”であれば、情報を活用する事が出来るはずです。
積み重ねた情報を、他職種に伝える情報「パサー」になる
記録は”他職種”への重要な「パス」につながる
日常を映し出す「介護記録」は、非常に重要な”日常に関する情報”という
大切なボールです。
5W1Hのように
- 誰が
- いつ
- どこで
- なにを
- (なぜ)
- どのように
に近い形であれば、より分かりやすくなります。
但し、基本的に介護記録などは簡潔であるべきです。
紙媒体でもPC媒体でも毎回毎回細かに書き込む必要はありません。
”他職種”に伝わりやすい記録を書こうとして長々と記録に時間を使ってしまっては
関わりの時間を削ったり、残業をしたりと本末転倒です。
記録は分かりやすくする反面、
簡潔に済ます為の工夫も必要です。
記録内容についてを記事にしています。
よろしければ読んでみてください。
情報量を増やしながら記録を簡潔にしていく事は、
とても難しい課題で即効性は無いかもしれません。
しかし、色々な角度から業務を見直してお互いに意見を出していくことは雑談レベルから大会議レベルまで様々な形で行えます。
少しずつでも業務負担を減らすことと【パサー】として利用者の生活の質向上を図ることの両立が出来れば理想的ですね。
生活の様子や介護・介助の変化など積み重ねた情報は次回のケアプラン作成に還元して、普段の介護意義を深めていく
情報の積み重ねだけでは気持ちが続かない
生活状況に関する情報を多くの介護員が積み重ねて他職種に送ってばかりでは、
単なる”情報”やさんです。
また、情報のやり取りがチグハグになっても
気持ちが途切れてしまう要因になってしまいます。
”情報”が、適切な処理を受けて還元されずに発信し続けるだけでは、
いずれ発信者は疲弊してしまいます。
何らかの形で還元される必要があります。
介護現場の場合は、介護負担の軽減など「利用者の自立」に近づくことや
業務の分担・削減(軽減)・工夫などが情報発信に対する代表的な還元方法です。
蓄積・共有した情報はモニタリングとカンファレンスに利用しケアプラン内容を充実させてる事で、情報への還元を図る
介護職場の主な業務が「介護」である以上は、
一番の還元先は「介護」で有ることが理想です。
飛躍的な機能向上や自立が得られなくても、少しでも積み重ねた情報がケアプラン作成に利用されれば、新たな情報発信への意欲も出てきます。(筈です)
以上、今回の”斜め”な一案でした。
”情報の蓄積”や”共有”と分析が疎かになり、利用者への対応や日々の業務が
「流れ作業」的な負担ばかりの状態では、
利用者は益々体調を崩したり介護負担が増したりと業務負担を増やしてしまう
悪循環に陥ってしまうかもしれません。
少しでも、介護職員の「業務負担軽減」と
介護利用者の「被介護不安・不満・依存軽減」など、介護に関する”気持ち”が少しでも「軽く」なっていただければ幸いです。
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