認知症を見直すことで介護する人自身の仕事や趣味など『私生活』を確保する
認知症とは、病気の名前ではない
認知症は「病気」と思われる方もいるかと思いますが、実際には違います。
認知症とは、『病気によって脳の神経細胞が破壊される』事が原因で起きる
記憶力や判断力の低下、幻覚など様々な
「症状の総称」です。
※
「アルツハイマー認知症」などもそのうちの一つです。
細かな症状や病気の種類などは、厚生労働省 の
「認知症」に関する専用ページ
(https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_recog.html)を参考にして下さい。
認知症症状が出てきた家族を介護する”悩み”は、千差万別
介護を行う家族の方にとっては
- 「言ったことを理解してくれない」
- 「自分を覚えていない時がある」
- 「突然怒り出して怖い」
等の様々な症状から起こる
状況をどうすればよいのか?
とても大きな問題で不安ではないでしょうか。
また、家族や個人により抱える問題、不安の大きさや中身は似ていても全く違う内容になります。
『介護で悩んだら「周囲に相談しろ」と言われるけど理解してもらえるだろうか』
「実際に役場に申し込んでも後回しにされるのではないか」
「どこの施設も一杯だと断られてしまうのではないか」
お話を聴く機会があった御家族の方は、このような事をおっしゃっていました。
かなり多くの方が最後に言葉にしていたのが、
『私の悩みは「大したことない」、「もっと大変な人がいるよ」、「それは我が儘じゃないか」と理解してもらえないのではないかと不安だ』と、いうものでした。
介護に関する直接の悩みよりも相談することそのものに対する悩みを抱えている事に対して驚いている介護職の方もいましたし、当時は私も少なからずショックを受けて認識を改める機会となりました。
介護に関わる悩みに”大きい”も”小さい”もない。
介護に感じる”悩み”に「大小」や「我が儘」はありません。むしろ、
全てを介護に捧げて家族は私が守る!!!
そのような考えでは、すぐに
体も心も参ってしまいます。
※
介護は「受ける人」と「支える人」が共に在って初めて成立します。
介護を「受ける人」も「支える人」もそれぞれの価値観と時間を共有しながら、お互いを尊重し生活を営んで行く為に様々な介護サービスはあります。
家族など身近な人が認知症で介護が必要。でも、お互いにつぶれない為に「自分の時間」は確保する為にも介護サービスを利用することができる。
認知症の症状が進行した方は、時間を問わずに外出しようとして荷物をまとめたり空の鍋ややかんを火にかけてしまい”目が離せない”状況が続くことが
多くなります。
※
そんな日々が続くと、自身が入浴する暇すらなくなってしまうことになってしまいます。
「少しでも自分の時間を確保して仕事をまとめたい」、「毎晩落ち着かなくなって寝不足が酷い」など様々な理由での介護疲れを解消するための事業所は大小沢山あります。
介護保険のサービスを利用するには申請などの手続きが必要ですが、宿泊や通いなど各家庭の状況に応じて対応が可能となっています。
介護サービスを使う際の「希望・要望の伝え方」はこちらを読んでみて下さい。
また、介護を行っていて感じる「イライラの対応方法」はこちらです。
まとめ
”悩み”は自分が介護を行い大切な人と共に生きていく為に工夫やアドバイス、時には外からの援助を必要とする時に生じます。
自分自身が生活を営む体と心の余裕が無くなると「介護疲れ」に陥ります。
介護を行う際には、自分自身がリフレッシュする時間や場所を確保して下さい。
リフレッシュして改めて、「共に生きる為」に介護を行って下さい。
以上、今回の”斜め”な目線からの一案でした。
介護に関わる方の”気持ち”が少しでも「軽く」なっていただけたら
幸いです。
※ いらすとや さんからイメージの近いものを使わせていただきました。
コメント