【介護予防】は、
”ちょっと一工夫”で普段からできる
すでに”介護施設・事業所”をご利用されたり、リハビリを受けたりしている方は
必ず、担当の方に相談し可能な範囲でお試しください。
体(身体)に無理な負担をかけると良い面よりも良くない面が出ることがあります。
普段生活で行っていることは工夫次第で様々な練習に応用できる
【着替え】も色々な体を動かす機会
【着替え】とは①・・・「行うこと」での区別
医療や介護では「更衣(こうい)」と書きます。
着替えを行っている方法の区別として、
- 現在着ている衣服を脱ぐこと・・・脱衣(だつい)
- 新たな衣類を着用すること ・・・着衣(ちゃくい)
と呼びます。
【着替え】とは②・・・着用する部分での区別
着用する部分としては、
- 上半身・・・上衣(じょうい)
- 下半身・・・下衣(かい)
と区別します。
上衣は肌着や上着など、そのままの言葉を用いますが、
下衣はパンツ・ショーツ・ズボンなどの表現が多いものの、最近はズボンも
「パンツ」と呼ばれるので私個人は時々混乱することがあります。
また、
靴下や靴の脱ぎ履きなども更衣の一部です。
【更衣】で使われている機能
手足の動きの他に衣類を
- 目で見て認識する
- 掴んで着るために向きを変える
- 裾などを直す
など、頭の中身も体すべてを使用します。
「ICF国際生活機能分類ー国際障害分類改訂版ー」 では、
「セルフケア」の中に記されています。
ICFと身体機能(しんたいきのう)に関して少し触れている記事です。
よろしければ、読んでみてください。
更衣に関する身体機能としては、
- 袖を通すために肩や肘など腕の曲げ伸ばしを行う
- ズボンを履くために股や膝など足の曲げ伸ばしをする
と、いったような 手足を動かす
ことはイメージしやすいかと思います。
その他にも、
- 衣服の前後左右を判断する
- 着脱の順番を認識する
- 衣類の厚さや種類を選んで決める季節感や用途など
(友人と映画を見に行く、高価なお店に食事に行くなどの用途)
等など実際には体の中で沢山の部分が働いて、
着替え【更衣】を行っています。
※
【更衣】に向いている衣服の種類
体の動かし方や「できること」、介助が必要なことにより変わってきますが、
シャツの場合は、かぶりシャツよりも前開きシャツの方が
自身でも介助を受けるのにも容易に行うことができます。
※ 最初にも書きましたが、リハビリを受けている方などは
必ず担当の方に相談してください。
また、上衣・下衣ともに
身体にピッタリとキツめのものよりも
ゆったりと柔らかめの生地とサイズの方が望ましくなっています。
※
具体的にできる【更衣】を使った【機能訓練】
先程書いたように、
肩や肘、股や膝の曲げ伸ばしの他にも練習できることは沢山あります。
例えば、
- ボタンを通すために摘んでボタンホールに上手く合わせるための指先の力とコントロール
- 前後ろや裏表が正しいかを確認する目と脳の認識力
- 着替え中に倒れないでいるためのお腹や背中、腰など「体幹」の力とバランス
- 裾と爪先を通すための体の柔らかさ
など、様々な練習に応用が可能です。
それぞれ身体や目的に見合ったことを意識するだけで行いやすくなります。
※ 実際に行う時に20~30分など実用的でないほどに時間がかかることは、訓練として殆ど意味はなくなります。実用可能な範囲で(繰り返しますが相談のうえ)行ってください。
個人的には、前開きの肌着は”ボタン式”や”マジックテープ式”など種類があり、
指先の練習に使い分けしやすいと考えています。
また、同じような意味で前開き式の衣服は、
ボタンの大きさや形のバリエーションが豊富のため、
力加減によって種類を変えられる強みがあります。
ズボンもベルトを使ったり、ジャージ系のもので紐を結ぶこともでき、靴下も長さや五本指ソックスや指先なし靴下かで体の使い方を変えることができます。
【着替え】を【機能訓練】と絡めて行うと目標を明確にしやすくなる
日中と夜間とを「寝間着」と「普段着」のように時間で分けたり、
「仕事着」と「運動着」、「会食」のように場所や目的で分けたり、
「春夏秋冬」など季節・気温によって分けたりと
衣服は季節や時間、行きたい場所などにより用途が変化します。
これらを上手く活用すると「〇〇に食事に行きたい」など、
生活においての目標を分かりやすくできることがあります。
具体的な目標を思い浮かべる事ができるとケアプランは、
より具体的に密度を濃くすることが可能になります。
ケアプランと希望に関する記事2つです。
よろしければ読んでみてください。
「一人でできる部分」と「介助を受ける部分」を明確にしていくことで
より良い介護生活を長く営むことができれば、
”介護する人”も”介護を受ける人”もお互いに”辛い”部分を減らせるかもしれません。
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