これまで、当サイトでは主に”対人交流”に関する
【技能】などを活用する場面を多く紹介してきました。
しかしながら、今回は【技能】の中身となる【技術】も底上げして、「技能と技術の両方がなければより良い介護にはならないのでは?」とのご意見をもとに技術の底上げをするためにとても有効と思われる書籍紹介をしていきたいと思います。
この記事では、
- 起き上がりや立ち上がり、移乗方法の研修に行ったけどイマイチ上手く介助できない
- 関節の固くなった人に枕やクッションを当てているけど、まだ苦しそうにしているのを助け方が見つからない
- 介護の「覚えたはず」な技術が上手く発揮できていない
など、介護現場で「見えない壁」を感じている人が壁をハードルくらいまで低くできる本を紹介しています。
ただし、初めに紹介する一冊は残念ながら”廃盤”となってしまい入手するには中古品を探すしかなくなってしまいました。
潜在力を引き出す介助
現在は一般的となった「ボディメカニクス」という概念は、
『人間が動作するときの骨・筋肉・関節がそれぞれどのように
働いているのか?』
という、”運動学”を分かり易くしたものです。
この、【潜在力を引き出す介助】という本は2010年、今から約10年前から
この理論を介助に活用する方法を解説しています。
生活の中で基本となる
寝る・起きる の
重要性も解説されています。
病気や怪我で体全体や関節が固くなっていくことには理由があります。
- 例えば、寝るときに背中にシーツのシワがあったら?
- 良かれと思って当てた枕やクッションが逆効果だったら?
など、これまでの介助で見落としていたものを見つけられるかもしれません。
写真でわかる移乗・移動ケア
タイトルにあるように車イスなどへの「乗り移り」などの特集になります。
私個人としては、乗り移りの前に必要な
立ち上がり(起立)と
立ち続ける(立位保持)に
注目してほしいと思っています。
最近は、「リフト」やト「ランスファーボード」も普及しています。
また、トランスファーボードを使いやすくするための「モジュール型車イス」も
種類が多くなっています。
車イスそのものがトランスファーボードを代用できるタイプも増えています。
※「横乗り車椅子」で検索してみてください。
どのタイプの車イスを利用するのか、どんな乗り移りを行うのか
実際の方法は人それぞれですが、どの選択をしたとしても
- 人間の体の動き
- 病気の影響による動きの制限
この二つは最低限理解していないと、有効で効率的な介助は
行うことができません。
人間が本来持っている身体(体)の動きを
- 再確認するため
- 後輩に解説するため
とても活用しやすい本になります。
まとめ
介護は数あるサービス業務の中で、直接利用者に触れる機会の多い仕事です。
利用者も介護者もお互いに人間である以上は、身体(体)の動きを理解しなければ何も始まりません。
人間本来の動き方を学んでいけば、病気や怪我によって制限される動きが分かり易くなります。
利用者それぞれの特徴を把握すると【技術】の見せ所を見つける【技能】もレベルアップします。
レベルアップした技術と技能を介助者同士が同じように理解して使いこなせば、
介助者一人にだけ負担が増える事は減らせるはずです。
少しでも介助者の介護に対する大変さが減っていけばと紹介させていただきました。
おまけ
下部分に【技能】に関する記事と介護業務をしやすくするための
【SAOP】や【PDCA】の記事もあります。
よろしければ、こちらも読んでみてください。
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