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介護の【ホスピタリティ】とは、何でも叶える”便利屋”ではない

介護現場の【ホスピタリティ】をきちんと理解する。誤った解釈は介護現場を更に苦しる。

ホスピタリティとサービスの違い

ホスピタリティとは

様々なサイトで語源や意味の説明を行っています。

ラテン語を元にしていると言うことですが、基本的には相手に配慮した行為で日本では

「おもてなし」などと同じように扱われることが多いようです。

また、【ホスピタリティ】は一方的なものではなく、

”与える側””受け取る側”の双方が

気持ちに無理なく、お互いを尊重しあった中で発揮されるものであるとの説明もあります。

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サービスとは

  • 生産と消費が同時で形に残らないもの
  • 品質が一定でないもの
  • 基本的にはお試しが出来ないもの

などとなっています。また、契約の上で技術を提供するものとも説明されています。

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解釈次第で現場が変わる

介護保険におけるサービス

ケアプランという”契約”の上で介護に関する技術を提供するもの

介護保険は”自立支援”を目標として生活を営む為に必要な部分

「介助」「福祉機器」などの援助・提供を行う”サービス”です。

実施する為には『ケアプラン』という”契約書”を作成し、

「課題解決の為に必要な具体的なサービス」という項目の部分など提供する技術や道具等についての説明を行い、署名・サインをしてもらう必要があります。

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【ケアプラン】作成に関する記事です。

よろしければ、こちらもご一読ください。

誤った解釈の【ホスピタリティ】が介護現場に混乱をもたらした

他施設・事業所との「差別化」を狙いすぎた結果、【ホスピタリティ】が誤った方向に一人歩きを始めた

「差別化」を狙った【ホスピタリティ】とは

【ホスピタリティ】という言葉を介護の現場に入り始めた頃、たいていの施設・事業所がお手本としたのは”ホテルや旅館”のものでした。

いたれりつくせりきめ細やかな心配り”ウリ”に短期入所者や通所の利用者をもてなす事で”口コミ”による「集客」を狙ったものが殆どでした。

例)

トイレでの介助の際にトイレットペーパーでは紙が堅い為にお尻拭きを利用する。その際に冷たいと不快感を与える為に温めてある物を準備しておく。

ナースコールへの対応を~~分以内に訪室して「にこやかに対応する」(日勤・夜勤帯は関係なく呼ばれたら、すぐに応じる)

等等

内容の一部は最近の介護現場で当たり前になっていることですが、

当時は

「他施設・事業所よりも優れている」

と宣伝するために、かなり強引にマニュアル化していきました。

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「差別化」を狙った【ホスピタリティ】の現在

様々な施設・事業所が「独自性」と「差別化」を追求する課程で【ホスピタリティ】という目に見えない”心配り”をマニュアル化した結果、介護に対する

過度な”要求””期待”が日常的になりました。

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同時に本来「自立支援」の為に行うべき介護サービスの内容も、利用者が出来る能力や機能の部分まで介助や関わりを求める「過度な要求」や「過介護」も

”当たり前”と考え不満を感じながら受け入れる施設・事業所や利用者が生まれることにつながっています。

※ 全ての要因では、ありません。医療技術進歩による利用者の高齢激化や介護認定審査の厳しさなど様々な要因のうちの一つとしてのお話しです。

常態化してマニュアルが必要になった時は【ホスピタリティ】は終了の時。

【ホスピタリティ】を使いこなして利用者の「意欲向上」を図る。

マニュアルが必要になった。やることが当たり前になった時には【ホスピタリティ】ではなく「サービス」に変化している時

最初は個々人の”心配り”であった事が利用者や御家族に有効で皆で共有し、行うことが当たり前になった事は「サービス」と割り切って「ケアプラン」に導入してみることも一つの方法です。

「ケアプラン」の「共通サービス」と「個別サービス」を使い分ける

「ケアプラン」には「共通サービス」と「個別サービス」の2種類があります。

共通サービスとは、食事提供や入浴確保など利用者に共通して行うサービスです。

個別サービスとは、食事の際に口元まで運ぶ”食事介助”や入浴の際に体洗いを手伝うなどの”洗体介助”などです。

これらのサービスを使い分け、介護を行う「優先順位」を明確にする事が利用者や家族の生活目標を明確にしたり、介護職員の役割を確立したりする事につながります。

曖昧なプランとサービスは利用者や御家族、事業者の全てに辛さを感じさせてしまいます。

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利用者への心配りや共感は意欲向上につながることがある。

出来ないことだけを介助していては難しいことですが、どんなに小さな出来ることでも見つけて共感していく事は、第3者の視点を持って現場で直接関わることの出来る介護職員が大きな役割を持ちます。

情報量の多さや共感する力は他の職種とは違うものがあります。

心配りと介助技術サービスを使い分けて、お互いが辛くならない介護を行なうことができれば介護に関わる”気持ち”はホンの少し「軽く」なるかもしれません。

以上、今回の介護に関する”斜め”な一案でした。

読んで下さった方の介護に対する”気持ち”がほんの少しでも「軽く」なっていただければ幸いです。

少しだけ日常のことを呟いたり、更新の時に呟いたりしています。

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引用元 いらすとや さんからイメージの近いものを使わせていただきました。

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