【手当て】を使って利用者と介護職員の距離を縮める切欠にしてみる
【手当て】は医療場面だけでなく様々な場面で利用可能な手近な技術
手当て とは
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労働の報酬として与える金。また、本俸以外に諸費用として支給する金。
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病気・怪我などに対する処置。
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前もってする用意。準備。
等。(引用:岩波国語辞典 第四版)
介護 とは
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病人などを介抱し看護すること。
(引用:岩波国語辞典 第四版)
身近な手当て
- 子どもの頃の記憶・・・転んでしまった時などに擦り傷に手を当てて
「痛いの痛いの飛んでいけー!!(^o^)」
- 大きくなってからの記憶・・・大切な人の辛い出来事を
手を握ったり重ねたりして「そうか」「うん、うん」とゆっくり聴いている。
治療的な効果は皆無だけど、何故か不思議と落ち着いたり心が安らいだりする行為。
介護場面で出来そうな【手当て】
- 少し興奮気味の利用者のお話しを傾聴する時に手を
そっと重ねてみる。 - 悲観的になっている人の訴えを聞く時に背中を優しくさする。
- 朝の挨拶や体調確認の際に肩や腕などを軽くポンポンする。
いずれも介護サービスとしては必要が無いものの、使い方次第で
相手への配慮を伝えることが出来ます。
そして、これらの行為が【手当て】だと意識すると
自然に相手に合わせようとして
目線の高さや体の向きが変化する・・・
はずです。
【目線】を合わせる事に関する記事です。
よろしければ、読んでみてください。
逆に言えば、視線や体の向きを意識すれば
「介護職員が利用者」と「利用者が介護職員」と、
場合によっては「介護職員同士」の距離を意識的に調整しやすくなります。
同じように相手の気持ちや状態を観察する手助けにもなります。
自身に無理がかからない距離を測りながら関わりを構築したい時には、手当てをもとにした距離感を意識することも介護場面での気持ちを辛くしない一つかも知れません。
職員同士のつながりも難しいものです。
先輩・後輩の関係について【育成】面での記事です。
こちらも、よろしければご一読ください。
【手当て】は直接相手に触れるものから、賃金を意味するものまで様々です。
今回の”直接触れる”ことを捉えた【手当て】は、誰彼構わず「ベタベタ」触れれば良いわけではありませんが、状況によっては非常に有効となる場合があります。
特別な知識や高額な研修費を払わなくても比較的簡単に試すことができる方法として、
再現しやすいものかと思います。
以上、今回の”斜め”な一案でした。
少しでも介護に関わる辛い”気持ち”が「軽く」なっていただければ幸いです。
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